ハンディ鉄ヤスリ
模型工具のひとつに鉄ヤスリがあります。
もち手のついた耐水ペーパーが数多くあるのに、なぜ鉄ヤスリが必要なのでしょうか?
パーツにパテや瞬間接着剤を盛った場合を示します。
耐水ペーパーは切削能力が低いため、中心部が残りやすくエッジが丸くなる可能性が高くなります。
粗い番手を使用すれば、エッジが丸くなるリスクは少なくなりますが、代償としてパーツに深い傷をつけてしまいます。
鉄ヤスリはたわむことがなく、切削能力が高いので中心部のみを削ることができ、切削能力の割に深い傷が入りません。
切削能力が高いので、シャープな整形やエッジを出す能力に優れています。
鉄ヤスリと言っても様々な種類があります。
大きさ、重さ、切れ味、削り跡、持ちやすさ、刃の形状で言えば、単目・複目等、多くの比較要素があります。
模型に適した鉄ヤスリとはどのようなタイプなのか、徹底的に比較しました。
まずは一番大切な切れ味を比較しました。
アメリカやスイスのヤスリが有名ですが、切れ味に関しては甲乙付け難く、日本製も全く遜色がありません。
品質と切れ味から日本製ヤスリを採用することとしました。
次に比較したのはヤスリの削り跡です。
模型製作の切削対象物はプラスチック・レジン・ポリパテ・ホワイトメタルが大半を占めます。
鉄ヤスリはその名の通り金属も削ることができるので、上記マテリアルにはオーバースペックです。
どのタイプを使用しても大差なく削ることができます。
切削能力が優れていて、なおかつ削り跡が滑らかであることを追求しました。
鉄ヤスリの刃の形状には複目と単目があります。

複目は切削力がありますが、削り肌が粗く、単目は切削力が劣りますが削り肌は美しいです。
削り肌を優先するため、単目を採用し、切削能力が落ちない工夫をすることにしました。
次に比較したのは鉄ヤスリの持ちやすさです。
鉄ヤスリは対象物をガツガツ削る用途が多いため、長くズッシリ重いものが多いです。
模型製作は繊細な作業が多いため、長いと扱いにくく、重いと疲れやすいので、既存の鉄ヤスリだと満足を得られる形状はありません。
そこでスジボリ堂では上記条件を満たすべく、新しい鉄ヤスリの開発に着手しました。
1.切れ味を求め、テストで一番切れ味の良かった日本のヤスリメーカーに製造を依頼しました。
2.切削跡の美しさを求め、単目にしました。単目でも切れ味が落ちないよう、目の形を工夫しました。
3.もち手にフィットし、軽量で扱い易く、疲れない大きさにしました。
上記条件を満たし完成したものが、ハンディ鉄ヤスリ 2代目鬼斬(おにぎり)です。
大きさは手のひらに収まるサイズで、扱い易く疲れにくい大きさです。
日本のヤスリ職人が丁寧作った単目ヤスリです。


1本1本刃物のようにエッジが立ち、寸分違わず整然と並んだヤスリ目は、ベテランの職人だからこそなせる技です。
切れ味はとことんこだわりました。削るのではなく切れるヤスリです。

削りかすが粉状ではなく、カンナくずのように削られています。
刃一本一本の切れ味が良いため、薄く皮を剥くように削っています。
メンテナンスも簡単にできます。
目詰まりがしにくく、詰まったように見えてもブラシ等で払えば簡単に取れます。
単目にすることにより削り肌の美しさを求めました。

これは細目で削ったものですが、細かい傷がなく皮を一枚剥くように削られています。
使い方は簡単です。

スジボリ堂の刻印の上に△のマークがあります。この方向にヤスリを動かすだけです。

スジボリ堂の自信作 2代目鬼斬(おにぎり) をどうぞお試し下さい。
ハンディ鉄ヤスリ 2代目 鬼斬(おにぎり) 粗目
1.切れ味を求め、テストで一番切れ味の良かった日本のヤスリメーカーに製造を依頼しました。
2.切削跡の美しさを求め、単目にしました。
3.もち手にフィットし、軽量で扱い易く、疲れない大きさにしました。
4.削りかすが粉状ではなく、カンナくずのように削られます。削るのではなく切れるヤスリです。
5.目詰まりがしにくく、詰まったように見えてもブラシ等で払えば簡単に取れます。
■形状 長さ 72mm 幅 21mm 高さ 16mm
● 鐵製單目銼刀, 粗目。
● 精緻把手, 手持更穩定, 切削面平整細緻。
● 清潔簡單。